第40回全国高等学校国際教育研究大会 熊本大会
第3回留学生日本語弁論大会
1. 目的
従来、英語弁論大会において、日本の高校生が自分の国際理解を英語で世界に向け発信するという一方向を実践してきたが、国際理解を深めるためには、逆の方向、世界からの発信を受ける方向も模索していかなくては相互理解とは言えない。そこで、日本で生活する留学生達が感じた、外国人からみた日本を率直に日本語で表現してもらう事により、多文化共生のための国際相互理解を深めることを主な目的とする。
2. 日時
平成15年8月23日(土)10:50〜15:40
3. 会場
水前寺共済会館(国際教育研究大会と同じ)
4. 次第
高校生英語弁論大会に準ずる
5. 参加者
(1) 大会開催県代表 1名
(2) 九州地区代表 2名
(3) 九州地区以外のブロック 2名(計5名)
◆九州地区以外のブロック代表が2名を超えた場合及び2名に満たない場合は開催地区で協議のうえ、出場者の5名を選考する。
※本弁論大会が発展し定着するまで、経過措置として、上記規定は弾力的に運用する。
6. 参加資格
(1) 各都道府県高等学校国際教育研究協議会の加盟校に留学している生徒
(2) 各都道府県高等学校国際教育研究協議会の会長が前項に準ずると認めた生徒
◆本弁論大会が発展し定着するまで、経過措置として、上記規定は弾力的に運用する。
7. 大会規定
(1) 弁論内容・・・ 国際理解、国際協力、異文化理解、多文化共生に関すること。高校生としての主張を含み、未発表原稿であること。
(2) 弁論時間・・・ 4分30秒以上5分以内(4分30秒未満及び5分超過は減点)
(3) 審査内容・・・ 論旨(60点)・態度(20点)・音声(20点)を総合して審査する。
(4) 表彰・・・ 外務大臣賞、文部科学大臣奨励賞等、英語弁論大会に準ずる。
   
  審査委員
 
所 属 役 職 氏名(敬称略)
外務省 NGO担当匿名全権大使 五月女 光弘
文部科学省 初等中等教育局 主任教科書調査官 小串 雅則
国際協力事業団 九州国際センター 天池 麻由美
国際交流基金 企画部長 坂戸 勝
日本国際協力センター 広報部広報企画課長 小田切 清治
熊本県教育委員会 指導主事 島内 直英
CICカナダ国際大学 事務局長 原島 茂
 
各賞受賞者一覧
日本語弁論参加者一覧と各賞
氏  名
学  校
学年
各  賞
バタール
・ホスジャルガン
大分県立大分東高等学校
3
外務大臣賞
林 晶慧
埼玉県立坂戸西高等学校
3
文部科学大臣奨励賞
クワンスリー
・キャムソン
熊本県立鹿本高等学校
2
国際協力事業団総裁賞
エステル・タナー
明光学園高等学校
2
国際交流基金理事長賞
ナッター
・ティアムチャイ
プンタウィー
福岡雙葉学園高等学校
2
財団法人日本国際協力センター賞

弁論大会講評

講評:初等中等教育局主任教科書調査官 小串 雅則

文部科学省 小串雅則氏
講評:
(文部科学省 小串雅則氏)

日本語の部
 どうも五名の方々、素晴らしいスピーチを聞かせてくれてどうもありがとうございました。
 非常に冷静な目で、日本をきちんと見ているなという風に感じたスピーチもありましたし、また日常的な小さなことについて、きちっと自分の考えを述べているという風なスピーチもあり、また、自分の夢をきちんと伝えるということで、心をゆさぶられるようなスピーチもありました。
 私たちは、審査員として、聞いていましたが、どちらかというと、皆さんのスピーチから大きな感動を得たり、新しい視点を得たり、審査をして非常によかったなあと審査員一同それぞれに思っています。

 五人ですので簡単にそれぞれ一言ずつ講評させていただきます。

エスラルさんのスピーチ
 「声をかける」という非常に簡単に思えることの大切さを伝えてくれて、とてもよいスピーチでした。
ナッターさんのスピーチ
 ならいたての日本語だったと思いますけど、一生懸命つかってスピーチをしてとても好感をもてました。これからも一生懸命、日本語を学習して下さい。
バータルホさん
 途中でちょっと、二・三行とばしたところがありましたがとてもいいスピーチで「ぼくたちは幸福をつくりだす力をもっています」という、ひとことが、私の心にズシンと響きました。いいスピーチだったと思います。
次にクワンスリーさんのスピーチ
 こんなにも異文化をのりこえることを楽しみながらしている人もいるんだなあと、やはり若いということはいいなと、とってもうらやましく思いました。とても、いいスピーチで会場の皆様も楽しんでくれたのではないかと思います。
それから最後の林あきえさんのスピーチ
日本の教育と中国、上海の教育を比較して新しい見方を示してくれました。

 特に、日本の教育の方がどちらかというと、私たちは生徒をかかえこみすぎて過保護になっているのではないかという反省もりますが、中国の上海の教育と比べるとむしろ逆で、日本の方が自由に生徒が活動する領域をあけてあるのだという指摘は、ちょっと新鮮で、少し考えてみようかなと思いました。
 以上五名の皆様ですけれども、一番いいことはこの五名、全員に賞が与えられることで、これは、私達全員が喜んでいます。
 今日はどうもありがとうございました。

 

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主催:全国国際教育研究協議会/九州地区高等学校国際教育研究協議会/熊本県高等学校国際教育研究協議会  ※「全国高等学校国際教育研究協議会」は「全国国際教育研究協議会」に総会(2003年5月30日開会)で変更になり、すべての学校の国際教育を対象とするようになりました。